名字の言

〈名字の言〉 2018年3月3日

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宮城を取材で訪れた時のこと。地区部長の壮年が、新会員の活躍で新たな拡大が進んでいること、新会員に負けじと多くの友が対話に駆けていることを笑顔で語ってくれた▼話題は活動の様子から東日本大震災に移った。壮年が教員として勤めていた小学校の校舎は、津波の被害に遭った。「それからはね、あの時のことを話そうとすると……」。そうポツリと漏らすと笑顔は消え、壮年は下を向いた。しばらく沈黙の時が流れた▼震災からの出来事を語るには、まだ時間を要する人が多くいる。壮年もまた、心の奥底には他者に語ることができない“沈黙”を抱えていた。震災から7年の3月を迎えたが、被災された方々にとっては、「あの震災」ではない。今も「この震災」だ▼物理的な時間の速度は誰でも同じだが、心に感じる時間は異なる。「被災者」とひとくくりに言っても、2550日に及ぶ歩みに、一人として同じものはない。普段の表情からは見えない命の奥の思い――その声なき声をくみ上げる努力こそが、復興の大きな力になるはずだ▼御聖訓に「御心のうちをしはかるこそなみだもとまり候はね」(御書1509ページ)と。被災地で懸命に生き抜く一人一人と共に歩み続けたい。「福光の春」が到来するその日まで。

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