名字の言

〈名字の言〉 2018年8月4日  東日本大震災から1カ月後のこと。宮城県名取市で病院を営む桑山紀彦氏の元には、同じような症状を訴える患者たちがやって来た。

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東日本大震災から1カ月後のこと。宮城県名取市で病院を営む桑山紀彦氏の元には、同じような症状を訴える患者たちがやって来た。皆、一様に落ち込み、疲れ果てている。「背後には、『我慢と無理』があった」と本紙で指摘していた▼災害直後は、頭痛やストレス反応が現れる。だが1カ月たつと自宅の復旧などに格差が生じ、次第に怒りの感情が高まる「幻滅期」が訪れるという(「中国新聞」7月20日付)。「『何かあれば頼りにして』と、メッセージを発信し続けてください」と桑山氏は呼び掛ける▼間もなく西日本の豪雨被害から1カ月。今も壮年・男子部の「かたし隊」は泥にまみれながら、スコップを握る。酷暑の中、彼らは努めて明るく被災者に声を掛ける。ある壮年は、「頑張らなくていい。私たちを頼ってほしい」と日々訴えているという▼近隣住民が「大変な作業を、嫌な顔一つせずやってくれる。ありがたい。涙が出る」と感謝を語ると、被災した同志は胸を張った。「それが学会の人じゃよ!」▼復興への道は険しいが、だからこそ被災者を一人にしてはならない。御書に「植えた木であっても、強い支柱で支えれば、大風が吹いても倒れない」(1468ページ、通解)と。一人一人の心の復興へ、共に歩みたい。(子)