名字の言

〈名字の言〉 2018年8月8日  ある人が、抑留などの戦争被害者に聞き取り調査をした。

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ある人が、抑留などの戦争被害者に聞き取り調査をした。被害自体にばかり目がいきがちだったが、被害者のその後の人生を左右するのは「コミュニティー」が鍵と気付いた▼戦争の傷が「癒えるか、癒えないか」には、もちろん個人差はある。だが、それだけでは説明しきれない“何か”――それが「関係性」だった。「戦場からもどって来た彼らを故郷の人々がどのような態度で迎えたかによって、彼らの苦しみの度合いは大きくも小さくもなっていた」(岡檀著『生き心地の良い町』講談社)▼人生はある意味で悩みの連続であり、時には予測できない出来事に直面する。その時、周りの人々からどんな目を向けられ、どう受け入れられるかで、人生は大きく変わる。自分を取り巻く「関係性」によって、生きやすくもなれば、生きづらくもなる▼最近、入会した友が語っていた。「創価家族の一員になれて本当にうれしい。多くの学会員に触れる中で、私には『創価家族』というコミュニティーが必要と感じたのです」。また、がんと闘い抜いた壮年は「同志のありがたさを、これほど感じたことはなかった。一人では闘うことはできなかった」と▼人は一人では生きていけない。自分を最高に輝かせる「関係性」こそ、かけがえのない宝である。(川)