氷点下の平昌五輪スタジアムに聖火がともされて1週間がたった。連日、厳寒を吹き飛ばす熱戦が繰り広げられている。冬季では、史上最多となる92カ国・地域がエントリーした今大会。後半戦も、長野(1998年)を上回る日本選手団のメダルラッシュに期待が高まる▼14日には、一日で4個のメダルを獲得するという新たな歴史が生まれた。コンマ数秒を争う氷上の大接戦。体力の限界に挑戦する複合種目。そして、思わず息をのむ空中回転――。まさに手に汗握る白熱の展開だった。4年に一度の祭典も残り10日である▼勝負の世界である以上、結果にこだわるのは当然であろう。報道もまた“メダル”という壮挙を華々しく伝える。だが一番の醍醐味は、スポーツを通して描かれる「人間」のドラマではないだろうか。選手たちが見せるパフォーマンスも、本番に至るまでの栄光と挫折を知ればこそ、より一層胸に迫る▼信仰の世界も同じだ。想像を絶する苦境からの逆転劇。人生の障壁に挑み、乗り越え、歓喜の凱歌を響かせた姿に触れた時、人は心を揺さぶられる▼感動は“感じて動く”と書く。感動することで、新しい決意と行動が生まれる。我らは広布という舞台で信心の喜びを語り広げる、大感動の日々でありたい。