社説

〈社説〉きょう、牧口先生生誕の日 2018年6月6日 世界の友が師弟根本に幸福を創造

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世界の友が師弟根本に幸福を創造

 きょう6日は、牧口常三郎初代会長の生誕から147周年の佳節を刻む。先月、生誕の地の新潟・柏崎市の柏崎牧口記念会館を、SGI交流交歓会のために台湾のメンバーが訪れた。
 元気いっぱいに三色旗を振り、歓迎する柏崎の同志。その熱意に応え、意気軒高に入場する遠来の友の笑顔がはじけた。
 「創価の源流の地に来られてうれしい。台湾の同志にこの感動をしっかり伝えたい」と語る青年。言葉は通じなくとも、手を取り合って喜び合う、日本と台湾の同志の麗しい姿。まさに「幸福の園」を思わせる光景を、牧口先生の胸像も優しく見守っているようだった。
 台湾SGIは、台湾行政院の内政部から「社会優良団体賞」を19回連続で受賞。昨年末には、約1万6千の公益的な団体の中から「社会団体公益貢献賞金賞」に選ばれるなど、台湾社会から、多くの称賛を受け続けている。
 しかし、その台湾SGIにも、かつて戒厳令下で、言論や集会が制限されていた“冬”の時代があった。そんな中、1963年1月27日、池田先生を乗せた飛行機が、給油のため台北・松山空港に一時着陸。師を求めて駆け付けた同志に、池田先生は「冬は必ず春となる」(御書1253ページ)の一節を贈り、全魂で励ます。この師弟の出会いを原点に、草創の同志は地道に地域社会に尽くし、その精神を青年が受け継ぎ、信頼を積み重ねてきて、今の台湾がある。
 牧口先生が、『創価教育学体系』の中で、“一生でいちばん共感した言葉”として引用されている言葉がある。それは、「遺産は相続することが出来るが、幸福は相続する事は出来ぬ」とのノーベルの言葉だ。
 幸福は、誰かから与えられるものではない。池田先生は、「牧口先生は、『教育』と『信仰』を通して、『自分で幸福を創造できる人間』『価値を創造できる人間』をつくろうとされた。それ以外に、人類を幸せにする方法はないからである」と語っている。
 牧口先生と戸田先生の師弟から創価学会は始まり、池田先生の指揮のもと、世界192カ国・地域で同志が活躍する時を迎えた。皆、師弟を根本に、自らの幸福を築き、価値を創造する方途を学会で学び得た。
 来秋、新潟・柏崎に先師の名を冠した「牧口記念墓地公園」が開園する。師弟の絆を胸に、わが足元から「幸福の園」を創造し、信頼の砦を築いていきたい。