名字の言

〈名字の言〉 2018年5月22日  愛媛県と高知県の県境にある集落を訪ねた。

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愛媛県と高知県の県境にある集落を訪ねた。人口は約210人。高齢化率は49%を超える。「限界集落」に近いので寂れた山村かと思いきや、若い世代も多く、集落を訪れる人は人口の7倍に達する▼集落のスローガンは「元快衆楽」。日本ジオパークに認定された地域の魅力を楽しみながら歩く道(フットパス)の整備をはじめ、「元気で長生き、快適で住みよい、衆民と助け合い、楽しいイベントも盛りだくさん」の古里づくりに取り組む▼ジオガイドを務める女性は「特徴は、地域おこしを全員参加でやっていること。『そんなことはできない』ではなく、『やれることをやっちみる(やってみる)』が合言葉です」と笑顔で。一人一人が「主体者」として「前向き」なのが、取り組みを支える鍵なのだろう▼東京のある地域の太陽会(平日の昼間に活動できる壮年の集い)。毎月の「太陽会座談会」の名称を、「青年太陽座談会」と変更した。65歳以上のメンバーが多いが、だからこそ全員が生涯、「青年の心」「太陽の心」で進む心意気を示したかった、と。些細なことかもしれないが、「名は体を表す」。思いは言葉に表れる▼同じ生きるなら、自分も周囲も元気になる言葉を、心と心をつなぐ言葉を発していきたい。そう改めて思った。(川)