全国一のカキ養殖量を誇る広島県。身を大きくするのに必要な、大切な工程がある。それは、カキの幼生を“潮の干満にさらす”こと。わずか約0・3ミリの幼生は、外気に当てるなど厳しい条件の中で育てることで、濃厚な味わいと豊富な栄養分を持つ▼広島市からフェリーで30分の江田島。同志の原点になったのが1978年(昭和53年)10月7日に開催された第1回「離島本部総会」である。池田先生が入場すると、約120の島から集まった同志から大歓声が。江田島の友は島をアピールする5メートルの横断幕を掲げ、喜びを表現した▼あれから39年――島の同志は見事な実証を示す。ある壮年は度重なる病や会社の倒産など苦難の嵐に襲われた。しかし本年、カキ打ち場を改装したカフェを開店。妻や息子と共に厨房に立ち、全国各地からの客で店は大繁盛。「困難が信心を鍛えてくれたんだ」と“海の男”は破顔一笑する▼あの総会で池田先生は「信心強盛な一人の学会員がいれば、島全体が希望に包まれ、歓喜に満たされていきます」と語った。一人立つ――島の広布史は師弟の誓いに生き抜く、幾万の勇者のドラマでもある▼旧習や偏見の波浪をも自身を鍛える糧として、太陽の存在と輝く島の同志を心からたたえたい。きょうは「勝利島部の日」。(子)