プロ野球の開幕から2週間余り。連日、日本一を懸けた熱戦が続く。日本ハムに移籍した田中正義投手、巨人の注目ルーキー門脇誠選手ら、創価高校・創価大学出身者の活躍も楽しみだ▼同じく創価高校出身でWBC日本代表を率いた栗山英樹氏が、話題の著書で勝負の厳しさを記している。最終盤に8点差をひっくり返されてサヨナラ負け。首位との接戦で8人の投手を注ぎ込みながら逆転負け……。氏は日本ハムの監督時代、成功は苦心の日々の創意工夫と努力から生まれ、失敗は順境の時に慢心と油断から起きることを実感したという▼だからこそ、大切なのは「潑剌颯爽」の境地で「心田を耕すこと」。“143試合のうちの一つを落としただけ。次こそ勝利をつかむ”――そう考えると、周囲にも前向きな雰囲気を与え、毎日を生き生きと過ごせる、と(『栗山ノート』光文社)▼戦いに勝ち負けはある。だが、いつまでも結果を引きずっていては何も変わらない。順境の時も逆境の時も、自らをつくり磨く努力を重ねれば、次の勝利は必ず見えてくる▼その確信を私たちは信仰を通して深めてきた。ゆえに今日も、潑剌たる生命力で、颯爽と進みたい。心田を耕す信行の実践を、明るく朗らかに!(仁)