名字の言

〈名字の言〉 2017年11月3日

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創価大学が関東地区大学野球選手権大会で準優勝し、3年ぶりに「秋の全国大会」に進む。強豪ひしめく関東大会は“全国大会を勝ち抜くより難しい”とも。激戦を越えて、大学日本一に挑むナインの健闘を祈りたい▼創大は今秋、24年連続でリーグ優勝した。所属する東京新大学野球連盟は、各校の実力が伯仲し、優勝争いは年々激化。“勝って当然”という重圧の中、メンバーは厳しい練習を重ね、自力優勝の消滅という逆境をはね返して栄冠をつかんだ▼当たり前の勝利は一つもない。先輩が築いた「心で勝つ」伝統を、後輩が守ってきた24年間である。熱戦が続くプロ野球の日本シリーズでも、ソフトバンクの石川柊太投手やDeNAの倉本寿彦選手が活躍するなど、卒業生も光る▼「飛び抜けた選手はいません。それでも“俺が勝たせる”という一人一人の気迫は、これまでで一番」と岸雅司監督。部員数は90人。人数が増えるほど一人の出す力は減るという法則(リンゲルマン効果)もあるが、選手、ベンチ、スタンドそれぞれが、勝利への強い責任感を持つからこそ、チームの力が最大限に発揮されるのだろう▼全国大会は10日から。目標は日本一、目的は人材育成――創立者・池田先生が示した「人間野球」の“真の勝利”に期待しよう。

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