配管工の仕事に「きつい」「汚い」「危険」の“3K”のイメージを抱く人は少なくない▼都内で上下水道工事店を営む男子部員が、昨年から掲げた“3K”は「感謝」「稼げる」「感動する」。まず自ら職人たちへの感謝を形にした。言葉で、笑顔で、職場環境の改善で。すると皆がやる気に満ちてきた。個々の長所も見えるようになり、適材適所で現場を任せ、業績は向上。今春の給与引き上げも約束した▼彼は訴える。「『水』をつなぐ仕事は『命』をつなぐ仕事だ」。先日の大寒波で水道管の破裂が相次ぐと、休日にもかかわらず修繕に当たる職人の激励へ。心からねぎらうと、土にまみれた顔から笑みがこぼれた。「こんなにやりがいのある仕事はないですよ」▼日蓮大聖人は、主君から賜った土地に不満を持つ四条金吾に仰せである。「よきところ、よきところ」と感謝していけば、さらに所領を賜ることもある、と(御書1183ページ、趣意)。我慢せよ、という意味ではない。逆境をもプラスに転じる、たくましい生き方を説かれたのである▼まず「自分」が変わる。すると人も環境も変わる。この心の不思議な働きを仏法では「一心の妙用」と説く。「変わろう、変えよう、変えられる!」――この“3K”を心に誓い、友に伝えたい。