名字の言

〈名字の言〉 2018年2月8日

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目や口を閉じたり、鼻の呼吸を止めたりはできるが、耳は手などを使わないとふさげない。耳は器官の中で、“遮る”ことから最も遠いといえるかもしれない▼御聖訓には「この娑婆世界は耳で法を聞いて仏道を得る国」(御書415ページ、通解)と。池田先生は「耳は、小宇宙から大宇宙に向かって開かれた『生命の窓』」と語る。ならば、相手の耳に何を届けるか、自分の耳で何を聞き取るかが、自他共の幸福を築く上で重要となろう▼福島の婦人部員は原発事故後、県内外を転々と避難した。現在は福島県に住み、復興住宅の役員、また、婦人部リーダーとして日々、友人や同志の元に足を運び、語らいを重ねる▼彼女いわく、避難中、どの地域の同志も、自分の話に耳を傾け、温かく励まし続けてくれた。そして自分はその真心に応えようと、皆の前で何度も決意を口にした。この“真実の声”の往復作業が自身を強くした、と。「次は私が励ます番」と意気軒高である▼「励まし週間」が展開中だ。ある壮年リーダーの葉が印象深い。「会合と個人指導の比率を2対8にとありますが、話すと聞くも2対8に。励ましは、ここからです」。誠実に耳を傾ける。真心と慈愛にあふれた声を届ける。そこから信頼と友情は育まれていく。