池田先生ご指導

病気になったがゆえに、一時は苦しんだかもしれないが、その中でつかんだものが本当の意味での人生の蘇生になっていると感じられるのです。すなわち、病気が契機となって人生のリセットが行われているという実感を深くするのです。

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ある到達点まで来ると一気に全部が変わる。 生命にはこういう法則があるかもしれない。 太陽の誕生もそうである。それまで膨大な生成運動を繰り返してきた星の分子が、ある時、一気に太陽として姿を現した。 回転し、固まり、それを繰り返した結果として、ある時、宇宙の暗黒の中に燦然と太陽が出現したとされる。 語学も。一定の学習を積むと、ある地点で一気に壁が破れ、上達する。 うなずける話である。 ゆえに何事も、途中でやめてしまえば、それまでの苦労が全部、水の泡である。続けなければならない。 そして、壁にぶつかった時こそ、「壁があるということは、その向こう側は大きく開けていることだ。今、やっと、ここまでたどりついたのだ」と決意をいや増して、仏道修行に進んでいただきたい。


「思うようにいかない」「絶対に無理」――その時こそ信心を深めるチャンスだ。自分を悩ませる人や課題が、自分を鍛えてくれる。
戸田城聖先生は、大変であるほど悠然と語られた。
「行き詰まりを感じた時に、大信力、大行力を奮い起こして、断固と乗り越えていくことだ。これが、私たちの『発迹顕本』となる」
全てが仏になるための修行だ。皆で励まし合いながら、さあ師子王の心で、勇気の対話に打って出よう!

さまざまな病気の人々と接していると、病気になるのは単なる偶然ではない、むしろ必念としか思えないような気になってきます。というのは、本当に治っていく人を見ていると、もしこの人が病気になっていなかったら、この人は不本意でつまらない一生を送っていたかもしれない。病気になったがゆえに、一時は苦しんだかもしれないが、その中でつかんだものが本当の意味での人生の蘇生になっていると感じられるのです。すなわち、病気が契機となって人生のリセットが行われているという実感を深くするのです。