池田先生ご指導

では、脳にとって一番の敵は、何だろう? それは「だめだ!」と、あきらめてしまうことです。 「だめだ」と思うと、脳にブレーキが、かかるんです。 あきれめてしまうと、脳自身が、せっかくコードを伸ばそうとしているのに、「だめだ」という信号に「邪魔」されて、肝心のコンセントに接続されない。 だから、わからないままになってしまう。

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人間の脳(大脳皮質)の細胞は、実に百四十億個もあると言われています。
その細胞の一つ一つが「神経繊維」というコードで結びつけられて、脳のなかに複雑な「連絡網」がつくられている。
でも、この脳の「連絡網」は最初から、つながっているわけではありません。
自分の力で「つなげる」のです。
たとえば、生まれたばかりの赤ちゃんにガラガラを見せると、最初はじっと見ている。
少しすると、ガラガラを見て、笑うようになる。
次には手を出すようになり、そして自分でつかみ、とうとう振って遊べるようになり。やがて、飽きちゃって、見向きもしないようになる。
新しいことができるようになることは、「脳が成長している」ということなんですね。
赤ちゃんがどんどん変わっていくのは、脳のなかで、新しい「神経」のコードが伸びて、プラグをコンセントに差し込むように、次々と細胞と細胞がつながっているからなんです。
みなさんも同じです。新しいことに一生懸命に取り組んで、できた!と思ったときです。勉強していて、「わかった!」というときです。
そのときが脳のコンセントがつながった瞬間なんです。
それを繰り返すことによって、回路が太くなります。
頭を使えば使うほど、しっかりした脳の「連絡網」ができるのです。
そうなれば、反応は速い。応用もきく。
複雑な情報も、まちがいなく伝わります。
では、脳にとって一番の敵は、何だろう?
それは「だめだ!」と、あきらめてしまうことです。
「だめだ」と思うと、脳にブレーキが、かかるんです。
あきれめてしまうと、脳自身が、せっかくコードを伸ばそうとしているのに、「だめだ」という信号に「邪魔」されて、肝心のコンセントに接続されない。
だから、わからないままになってしまう。
「頭が悪るい」んじゃないんですね。コンセントに差し込もうとしてないだけですね。
脳はもともと「勉強」が好きなんです。「学ぶこと」が好きなんです。それなのに、「だめだ」という気持ちによって、自分で自分の脳を縛りつけてしまっているんです。
しかも、「自分は生まれつき頭が悪いから」と言って、努力しない「いいわけ」にする人もいます。それでは本当に頭も心も錆びついてしまいます。
「生まれつき頭がいい」ように見える人も、人の見えないところで努力しているものです。
だから結論して言えば、「頭がいい人」というのは「絶対あきらめない人」です。
わからないことから逃げるんじゃなく、「なんとしても、わかろう」と「攻めていく人」です。
その「強い心」の人が頭のいい人なんです。
社会に出ても、「わからないこと」、苦しいことから逃げない」という心がある人は、必ず勝っていきます。
そのために今、みんなは頭脳と心のトレーニングをしているのです。