社説

〈社説〉 小説「新・人間革命」が完結 2018年9月9日 「広布誓願」の実践こそ、われらの使命!

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「広布誓願」の実践こそ、われらの使命!

 それは、全人類の宿命転換の方途を説き示した、世界の歴史を画する大著と言えよう。
池田先生の小説『新・人間革命』全30巻の連載が、ついに、きのう8日付で完結した。1993年の連載開始から25星霜。新聞連載回数は日本一となり、6469回。400字詰め原稿用紙で、およそ1万5千枚。小説『人間革命』も合わせると2万枚を超える。
作家の山岡荘八氏は、新聞小説について、「自分自身の井戸水をカラカラになるほど汲み出し、ほし上げてしまう覚悟が必要だ」(『睨み文殊 随想集』)と述べている。
師もまた、書き続けた。しかも、日本中、世界中を駆け巡り、同志の激励、識者や指導者との語らい、平和提言の執筆など、激闘に次ぐ激闘のなかでの苛烈な執筆作業であった。
先生は、「できることなら、全同志の皆さま、お一人お一人にあてて、感謝と励ましの手紙を差し上げたい。しかし、身は一つである。そこで、毎日、手紙をつづる思いで、小説『新・人間革命』の執筆に取り組んでいる」と、その心情を語られた。
師匠からの“手紙”は、私たちに、「師弟」を、人生の苦難を乗り越える確固たる指針を示し、地涌の使命に奮い立たせた。同志は毎日、直接、先生と対話する思いで、小説の一言一言を、胸に刻んできた。“先生なら、どうされるか”と、山本伸一の戦いに学び、目の前の壁を打ち破ってきたのだ。
連載が完結した今、この師の思いを、どのようにして受け止めていくのか――。
まず、『人間革命』『新・人間革命』を徹底して研さんし、自らの生き方の規範としていくことである。そして、何よりも一人一人が、同書を貫く広布誓願の精神を実践していくことだ。「精読」から「身読」へ、「研さん」から「行動」へ――そこにこそ、師の執筆の労苦に報いる弟子の道がある。
小説の最終章は「誓願」であり、『新・人間革命』は、全体を通して、師との誓いを果たし抜く弟子・山本伸一の行動の軌跡である。彼の命を削っての世界歴訪も、「東洋広布」「世界広布」を願望していた恩師・戸田城聖の心を受け継ぎ、実現するためであった。
先生は、随筆でつづられた。
「我らは、これからも、未来永遠に、師弟共戦の『誓願』という主題を貫徹しながら、自他共の生命に栄光凱歌の日記文書を厳然と刻みゆくのだ!」と。
さあ、師と共に、勇んで、広布誓願の長征へ出発しよう!