一、この1学期も、みんな、よく頑張り通しました。大きな地震もありました。厳しい暑さも続く中、わが学園生は、「創価の子らしく」、また「誓いの王子王女」として、たくましく学び、鍛え、成長してくれています。
人間の偉さは、何があっても、地道に、たゆまず不屈の挑戦を貫く日々に光ります。
愛する故郷が豪雨で被災した皆さんは、とりわけ、心を痛めていることでしょう。その中で歯を食いしばって負けじ魂で前進しゆく皆さんの姿が、お父さんやお母さんはもちろん、送り出してくださっている被災地の方々にとっても、大きな希望の力となっていくことは間違いありません。
一、きょうの「栄光の日」(17日)に、まず「友情の光で世紀を照らせ!」と申し上げたい。
創価学園が開校した1968年の秋、私は「日中国交正常化提言」を発表しました。会場に、私は学園生の代表を招きました。50年にわたり、一貫して誠実に、同窓生たちが日中の友好に貢献を続けてくれていることも、わが創価教育のロマンです。
当時、私の提言に直ちに注目し、大きく応えてくださったのが、中国の周恩来総理です。周総理は、友情と信義を、こよなく大切にされる指導者でした。
周総理が学生時代、病気と闘う友を励まし、互いに心の支えとした詩があります。
「自然の大気につつまれ、共に元気を取り戻して
各々が光明を放ち世界を明るく照らそう」(王永祥、高橋強編著、周恩来・鄧穎超研究会訳『周恩来と日本――苦悩から飛翔への青春』白帝社)
わが学園生も、豊かな自然に恵まれ、また世界に広々と開かれた、このキャンパスで、伸び伸びと良き友情を深めていってください。とくに友人が大変な時、苦しい時こそ、温かな励ましの声をかける皆さんであってください。今の友情の光が、やがて「人道の光」「平和の光」そして「世紀を照らす光」と広がっていくからであります。
一、もう一点、申し上げたいのは「従藍而青の学びで青春を染め抜け!」ということです。
今回、東西それぞれに「藍より青く」また「従藍而青」とテーマを掲げたことを、この言葉を大切にした創価教育の父・牧口先生も喜ばれていることでしょう。
なぜ、藍より青い色が染め上がるのか。藍染めの職人の方が教えてくれました。
それは何度も何度も、何度も淡々と、そして粘り強く染め抜くからというのです。私は、学びの道と全く同じであると感嘆しました。勉強がなかなか思うように進まない時も、あきらめず辛抱強く基本を繰り返せる人は、必ず力を発揮できるのです。
7月18日は、私の敬愛する友人マンデラ元大統領の生誕100周年の記念日です。わが命の学園生に、この正義の巌窟王の言葉を贈り、私のメッセージとします。
「人間がひとたびやり遂げようと決めたら、何ものも止めることはできない」(セロ・ハタン、サーム・フェンター編、長田雅子訳『ネルソン・マンデラ 未来を変える言葉』明石書店)
この夏も、健康で無事故で、自分らしく朗らかに努力を積み重ねていってください。
大切なご家族や地域の皆さんにも、希望の笑顔で、くれぐれもよろしくお伝えください。
「栄光の日」の集いに贈られた創立者・池田先生のメッセージ 2018年7月18日 友情の光で世紀を照らせ 「従藍而青」の学びの青春を
友情の光で世紀を照らせ 「従藍而青」の学びの青春を