アルゼンチンの人権活動家でノーベル平和賞を受賞したエスキベル氏。彫刻家・画家でもある氏の代表作の一つに、「母たち」という作品がある▼1970年代後半、軍事政権だった同国では、多くの市民が軍隊や警察によって連れ去られ、行方不明になった。家族の生還を求めて、女性たちは首都ブエノスアイレスにある「五月広場」を行進。冒頭の氏の作品は、その母たちを描いたものである▼「五月広場の母たち」と呼ばれる彼女たちの抗議行動は、時を経るごとに連帯を広げ、同国の民主化に大きな役割を果たしたという。池田先生との対談の中で、氏は語っている。「女性が沈黙を破って、良心によって立ち上がる。そうすれば、世界がより善い方向へ変わっていくことは間違いありません」▼信念に生きる女性の力は計り知れない。創価の人間主義の運動もまた、“正しいことは正しい”と言い切る女性の勇気の対話によって、日本中、世界中へと広がった▼全国各地で、婦人部総会が始まった。「グループ」という少人数の集いで、一人一人が自身の喜びや悩みなどを、赤裸々に語り合う。それこそ、平和の未来を築く確かな力だ。地域に“幸と希望の輪”を広げる創価の母たちに心から感謝し、総会の大成功を祈りたい。(芯)