妊婦を支援する75歳の婦人部員を取材した折、こう言われた。「『支援する婦人』と書かれるより、“おせっかいなおばあちゃん”の方がいいわ」▼「おせっかい」は「余計な世話を焼く」等の意味だが、人情味豊かな響きを併せ持つ。世話を焼くのは相手が心配で仕方がないから。父母のように、時に煙たいこともあるが憎めない▼学会活動に消極的だった東京の婦人部員。おなかに新しい命を宿した時、予想外の出来事が。胎児水腫と診断されたのだ。母子共に危険な状態。“お子さんは諦めてください”と医師は言う。そんな時、地元の同志が祈り、励ましてくれた。手術は奇跡的に成功。婦人は小さな命を腕に抱いた▼子の治療のために移り住んだ大分市でも学会員の応援は変わらなかった。病院への送迎を買って出たり、取れたての野菜を持ってきてくれたり。先日、同志の祝福に包まれ、1歳3カ月の娘が入会した。婦人は語る。「学会の人は“おせっかい”だと敬遠していました。でも、私以上に私たち家族の幸せを祈ってくれた。私も皆さんのような“おせっかい”な人になりたい」▼悩みのない人などいない。相手への配慮はしつつも「関わり続ける努力」が