名字の言

〈名字の言〉 2018年7月19日  福島県会津地域の磐梯山が噴火したのは1888年のこと。

スポンサーリンク

福島県会津地域の磐梯山が噴火したのは1888年のこと。流れ出た20億トンもの岩雪崩が、辺り一面を覆い尽くしたという。その20年後、この不毛の地に木を植え始めた人がいた。後に“磐梯山緑化の父”と呼ばれる遠藤現夢である▼私財を投じて10万本を植樹するが、彼の子は案じていた。当時、父は46歳。“生きているうちに恩恵を受けられないのでは”と。だが現夢は“植林は国家のため、子孫のためにするものだ。必ず世のためになる”と諭した(『遠藤現夢小傳』)。時を経て今、一帯は五色沼と共に輝く、緑豊かな「裏磐梯」となった▼木を植えることは、生命を育むこと。人材育成に通じる面もあろう。社会のために、未来のために、力ある人材を育てる――学会の伝統精神でもある▼昭和29年、戸田先生は仙台の青葉城址で「学会は人材をもって城となす」との永遠の指針を示した。恩師亡き後、その遺志を継いだ池田先生は、各国各地で一人また一人と心を結び、激励し、そして世界広布の新時代を開いた▼人材育成は、一朝一夕にはいかない。苦労はつきものかもしれないが、“未来をつくる大事業”だと思えば、誇りと力が湧いてくる。一人一人が堂々たる大樹になる日を楽しみに、きょうも励ましを送ろう。(閃)