多くの企業で研修を担当する古谷治子さんは、若手社員へのアドバイスとして「あいさつ」の重要性を訴える▼あいさつのコツは、その頭文字を取って「明るく」「いつでも」「先に」「続いて」――。誰に対しても明るく、いつでも、先にあいさつするとともに、「昨日はありがとうございました、課長」など、続けて何か一言添えると効果的だという。さらには相手の目を見つつ、気持ちを込めてあいさつをすれば、心の距離もぐっと縮まる▼66年前の「二月闘争」で、池田先生は「祈りから始めよう」「近隣を大切にしよう」「体験を語ろう」と同志に呼び掛けた。そして、自身が住む「青葉荘」の住人に、爽やかなあいさつを心掛け、折々に仏法対話を重ねていった▼後に先生はつづっている。「皆、縁深き方々である。何か意味があって、このように近所におられるのだと、大切にしていった。でき得る限り、友好と親交を結ぶことを心がけた」と▼仏法の真髄は「人の振る舞い」に表れる。その“最初の一歩”があいさつだろう。本紙配達員のあいさつや笑顔に触れて学会を知り、理解を深めて入会する友もいる。広宣流布も、一人への声掛け、励ましから始まる――そう銘記して、朗らかな声をわが地域に広げていきたい。