どうしたら“親友”を見つけられますか?――ある学生からの質問に、漫画家の赤塚不二夫さんが答えた。「まずはっきり人生の目標を決めることだ」▼どんな目標でもいい。達成に向けて真剣に挑戦する中で、自分と同じ志をもつ人と自然に出会う。その仲間こそが、かけがえのない存在になると、赤塚さんは熱く述べた(『人生これでいいのだ』集英社文庫)▼赤塚さんは巨匠・手塚治虫氏を慕い、多くの“漫画家の卵”が集まったアパート「トキワ荘」に住んでいた。切磋琢磨したのは、石ノ森章太郎氏、藤子・F・不二雄氏、藤子不二雄Ⓐ氏ら。トキワ荘を巣立った後も彼らの友情は変わることなく、互いに触発し合いながら、数々の名作を世に送り出していった▼支え合い、共に成長する友の存在が、どれほど大切か。一人の友との出会いで、人生が大きく変わることもある。信仰の道、広布の道もまた例外ではない。釈尊は、妙法弘通に励もうと「決意した人」が善人・善友であり、善友を持つことが「仏道修行の全て」であると強調している▼“善き友”を得たいなら、相手にとって“善き友”となれるよう、まず自分を磨くことだ。広宣流布という大目標へ心を定め、周囲に希望を届ける人へと成長していきたい。