名字の言

〈名字の言〉 2018年7月18日  南アフリカ共和国元大統領のネルソン・マンデラ氏の生誕から、きょうで100周年。

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南アフリカ共和国元大統領のネルソン・マンデラ氏の生誕から、きょうで100周年。これを記念して同国のトゥラニ・ロモ駐日大使が先日、創価大学で記念講演を行った▼講演前、大使らを迎えたのは創大パン・アフリカン友好会の友による南ア国歌の斉唱。大使の表情が瞬時に和らぎ、共に口ずさみ始める。歌が終わると、大使は学生たちの元へ。一人一人を見つめながら力強く握手を交わした。周囲から湧き起こった拍手は、しばし鳴りやまなかった▼現在の南ア国歌が制定されたのは1996年。アフリカ系住民らを抑圧したアパルトヘイト(人種隔離)政権時代の国歌と、それに抵抗する人々が歌った“闘争の歌”を融合させたものだ。“過去の憎悪や悲しみを越え、黒人も白人も、共に生きられる社会を”との願いが込められている▼「差別」の心は、誰人にも潜んでいる。釈尊は「私は人の心に見がたき一本の矢が刺さっているのを見た」と。矢とは「差異へのこだわり」と池田先生は指摘する。これを打破するには、絶えざる精神の変革が欠かせない▼マンデラ氏は、理解と調和は常に「対話」から生まれると強調した。生命尊厳の哲学を掲げ、対話で人々を結ぶ創価の運動は、“分断の心”を破り続ける人権闘争でもある。(燿)