名字の言

〈名字の言〉 2019年12月18日 2組の若い母娘が一緒に料理をした。

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2組の若い母娘が一緒に料理をした。途中、砂糖を加えるべきところで一方の少女が塩を入れてしまった。それをまねて、もう一方の少女も塩を手にした時、母親が「あっ、本当はね」と制した。さて、しょっぱくしてしまったほうの親子。一緒に味見をした後、母親が半泣きの娘に言った。「おっ、本当だね」▼2人の母の言葉はわずかな違いだ。だが、料理の経験が忘れ難いものとして残るのは、後者の親子だろう。多少の失敗や遠回りはあっても、体験を通して“身で読んだ”ことが自分のものになる。人生も同じではないか▼「年頭に始めた小説『新・人間革命』の全巻読了を先日達成しました。決意も新たに、また第1巻から先生と共に生きています」と語る壮年部員。彼は青年時代に友人から同書を薦められて読み、主人公・山本伸一の生き方に感銘した。“これまでの自身の空虚な生活と決別し、未来を変えたい”と入会した▼以来、彼は物語と自分を重ねるかのように同書を熟読し、実生活での試練を信心根本に乗り越えてきた。彼にとって「読む」とは、学んだことを行動に移す「わが人間革命の挑戦」と同義だった▼小説に刻まれた池田先生の実践に学び、自らも立ち上がる。そんな「師と共に歩む」人生を送れる人は幸福である。(城)