【御書本文】
夫れ生死一大事血脈とは所謂妙法蓮華経是なり、其の故は釈迦多宝の二仏宝塔の中にして上行菩薩に譲り給いて此の妙法蓮華経の五字過去遠遠劫より已来寸時も離れざる血脈なり
(生死一大事血脈抄p1336 n1774)
【通解】
お尋ねの、生死一大事血脈とは、いわゆる妙法蓮華経のことである。そのわけは、この妙法蓮華経の五字は釈迦・多宝の二仏が宝塔の中で上行菩薩にお譲りになられたのであり、過去遠遠劫以来、寸時も離れることのなかった血脈の法であるからである。
【先生の指導から】
上の御文は、久遠当初の本姿であり、宇宙の実相であり、南無妙法蓮華経の万法の本源力なりとのおおせである。すなわち南無妙法蓮華経が、宇宙を構成する根源の実在であり、あらゆる変化を起こしてゆく根本の力であり、生命である。この根源の生命たる南無妙法蓮華経は、それ自体、生じもしなければ滅しもせず、ふえもしなければ、減りもしない無始無終、不生不滅の生命そのものである。
光、響、エネルギー、引力、成育等、すべて、妙法蓮華経の本源力によってなされているのである、同じくわれらの生命の本質も妙法蓮華経であるがゆえに、無始無終なのである。