【御書本文】
上根に望めても卑下すべからず下根を捨てざるは本懐なり、下根に望めても驕慢ならざれ上根ももるる事あり(持妙法華問答抄p466 n516)
【通解】
上根にくらべても卑下してはならない。下根を見捨てないのが仏の本懐だからである。下根に比べても高慢であってはならない。上根も救いに漏れるもことがある。
【先生の指導から】
すなわち、機根が劣っている人に対しても、自分の才能に慢心を抱いてはならない、絶対に見下してはならないと、厳格に叱咤されているのである。
戸田先生は言われた。
「いわゆる『二乗根性』で、自分は学者である、優秀である、だれよりも深い学識があると思い、増上慢となった人もやがて退転していくだろう」
知識を鼻にかける人間、思い上がった人間は、その通りに去っていった。また、そうした増上慢を、清浄な学会の中に入れておいてはならない。