本日の御書

本日の御書 返す返す今に忘れぬ事は頚切れんとせし時殿はともして馬の口に付きてなきかなしみ給いしをばいかなる世にか忘れなん、設い殿の罪ふかくして地獄に入り給はば日蓮をいかに仏になれと釈迦仏こしらへさせ給うとも用ひまいらせ候べからず同じく地獄なるべし、

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【御書本文】
返す返す今に忘れぬ事は頚切れんとせし時殿はともして馬の口に付きてなきかなしみ給いしをばいかなる世にか忘れなん、設い殿の罪ふかくして地獄に入り給はば日蓮をいかに仏になれと釈迦仏こしらへさせ給うとも用ひまいらせ候べからず同じく地獄なるべし、
日蓮と殿と共に地獄に入るならば釈迦仏法華経も地獄にこそをはしまさずらめ、暗に月の入るがごとく湯に水を入るるがごとく冰に火をたくがごとく日輪にやみをなぐるが如くこそ候はんずれ(崇峻天皇御書p1173 n1595)

【通解】
返す返す今も忘れないことは、(竜の口で日蓮が)首を切られようとした時、あなたが、私の供をして、馬の口に取りついで泣き悲しまれたことです。これを、いかなる世に忘れることがありましょうか。たとえ、あなたの罪が深くて地獄に堕ちられたとしても、その時は、日蓮が釈迦仏から、どれほど「仏になれ」と誘われようとも、従うことはありません。あなたと同じく、私も地獄に入るでしょう。
日蓮と、あなたとが、ともに地獄に入るならば、釈迦仏も法華経も、地獄にこそいらっしゃるに違いありません。たとえば、闇のなかに月が入って輝くようなものであり、湯に水を入れ冷ますようなものであり、氷に火をたいてとかすようなものであり、太陽に闇を投げつければ闇が消えるようなものでありましょう。(それと同じように、地獄であっても、必ず寂光土となるでしょう)

【先生の指導から】
なんと深く、なんと尊く、なんと美しい師弟の道であろうか。これが、日蓮大聖人の仏法の真髄なのである。