【御書本文】
五の巻には我が末世末法に入つて法華経の行者有るべし、其の時其の国に持戒破戒等の無量無辺の僧等集りて国主に讒言して流し失ふべしと説かれたり、然るにかかる経文かたがた符合し候畢んぬ未来に仏に成り候はん事疑いなく覚え候(松野殿御返事p1389)
【通解】
法華経の第五の巻(の勧持品)には、「私(釈迦仏)の滅後の末法に入って、法華経の行者が現れるであろう。その時、その国に、戒を持った僧、戒を破った僧など、無数の僧たちが集まって、国主に讒言して、法華経の行者を流罪にし、亡き者にしようとする」と説かれています。
こうした経文がことごとく、日蓮の身に符合しました。未来に仏になることは疑いないと確信しています。
【先生の指導から】
この御聖訓には、法華経を身読された大聖人ご自身の闘争を通して、末法における大難の構図が明確に示されている。
つまり大難は、悪逆の「坊主」によって引き起こされる。事実無根の「讒言(ウソの告げ口)」が用いられる。さらに、卑劣な「権力」との結託がある。そして、大難を乗り越えることによって、必ず「成仏」が決定づけられるのである。