【御書本文】
人にたまたまあわせ給うならば、むかいくさきことなりとも、向かわせ給うべし。えまれぬことなりとも、えませ給え(河合殿御返事、新1952※新規収録)
【通解】
人にたまたまお会いになったら、向き合いづらいことであっても、向き合っていきなさい。笑顔になれないことであっても、笑顔を向けていきなさい。
【先生の指導から】
状況を良く変えるのも、悪く変えるのも、自らの一念から起こす行動いかんによって決まる。とりわけ、周囲との人間関係を大切にすることで、自分も守られる――。日蓮大聖人は、自分が苦手と思う相手にも、賢明に闊達に接していくことを教えられています。まさしく道理であり、人間学の要諦です。大聖人は、弟子たちが置かれた厳しい環境も、労苦もよくご存じでした。
そのうえで、一つ一つの出会いを、仏縁を結ぶ良き機会にしていくよう励まされているのです。