【ニューヨーク】「世界広布の模範」と輝くアメリカSGI(創価学会インタナショナル)の青年大会「正義の師子・5万」が23日(現地時間)、全米9都市の会場を中継で結び、盛大に開催された。このうち、ロサンゼルス会場のホンダセンター(カリフォルニア州アナハイム)には1万4000人が、シカゴ会場のウィントラストアリーナ(イリノイ州シカゴ)には5000人が、またニューヨーク会場のプルデンシャルセンター(ニュージャージー州ニューアーク)には1万6000人が集うなど、男女青年部、未来部の代表、友人ら約5万人が全土で参加した。これには池田大作先生が万感のメッセージを寄せ、同国青年部の奮闘を心から称賛。いかなる試練にも胸を張り、人間革命の大道を歩みながら、自分らしく価値創造と勝利の劇をと望んだ。(記事=木村輝明、写真=石川大樹)
この日の正午。ニューヨーク会場のプルデンシャルセンター前には、入場を待つ“若き師子”たちの行列が、150メートル以上にわたって続いていた。
南米、ヨーロッパ、アフリカ、アジア――さまざまなルーツを持った友が、笑顔で生き生きと語り合っている。その姿は、人種や民族など、あらゆる差異を超えて人々を結ぶ創価の人間主義の象徴のように思えた。
銃の暴力、排他主義や貧富の差による社会の分断。アメリカは今、幾多の問題に直面している。世界に目を向ければ、人間の生存の権利を脅かす核兵器、各地で勃発する紛争や難民問題など、多くの課題が山積する。
こうした問題の根に潜む“生命の魔性”を打ち破り、人間の尊厳と希望輝く新時代を切り開くために立ち上がったのが、アメリカの友である。
2年前の9月、池田先生は世界の同志に呼び掛けた。“これからの2年間、私と一緒に「師弟の凱歌」を、末法万年尽未来際まで轟かせゆくことを約し合おう”と。
この言葉に応え、創価の師弟に脈打つ平和思想を継ぐ「正義の師子・5万」の陣列を構築し、広宣流布大誓堂完成5周年を荘厳したい。その強き思いから“5万人結集”の戦いがスタートした。
“目の前の一人を励ますことが私の使命”と、青年部は各地で怒濤の対話拡大を展開。壮年・婦人部は“次代の青年を育てることが私の戦い”と定め、各部一体となっての大運動が、全米各地で巻き起こった。
とりわけ“壮男”“婦女”がタッグを組んで行った訪問・激励では、壮年・婦人の温かな励ましと、確信あふれる信仰体験に触れ、多くの“ニュー・パワー”が誕生した。
本年2月には、代表201人が来日し、研修会を開催。東京と関西で師弟不二の魂を学んだメンバーは帰国後、それぞれの地域で弘教の先頭に立ち、多くの同志を糾合していったのである。
そして迎えた青年大会当日――各会場は新時代を担う若人で埋め尽くされ、全米で約5万人の友が集った。
折しも、山本伸一の初訪米から描かれる小説『新・人間革命』の完結と時を同じくして、アメリカは広布史に燦然と輝く大金字塔を打ち立てたのである。
池田先生はメッセージで、1960年10月、世界平和への旅路をアメリカの天地から開始したことに言及。世界192カ国・地域に広がる平和・文化・教育の民衆運動は今、人類の前途を開く魁と光っていると強調した。そして「偉大なる『誓願』を掲げた、アメリカの若き『旭日』の君たちよ! 人類の平和と栄光の未来を赫々と照らしゆけ!」と、同国青年部に大きな期待を寄せた。
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サンフランシスコ、マイアミ、ダラス、ホノルル、アトランタ、フェニックスなど8会場と、メインのロス会場を中継で結んだ大会の第1部では、ウィトコスキー青年部長があいさつ。
ジャズ界の巨匠ハービー・ハンコック氏とエスペランサ・スポルディング氏が名曲「カメレオン」の記念演奏を行った。さらには青年部の代表が、オリジナルソング「新たな歴史」を流麗なダンスに合わせて歌い上げると、会場は大歓呼に包まれた。
最後にオマーリー男子部長、サイトウ女子部長が「アメリカSGI『正義の師子』青年の誓い」を発表。今いる場所で万人尊敬の精神を広げ、暴力・憎悪・差別の根絶、環境保護、核兵器廃絶を目指すとの決意を表明した。
中継後の第2部では各地の「イケダ・ユース・アンサンブル」が太鼓やダンスなど、躍動感あふれる演奏・演技を披露。ニューヨーク会場では女子部のソフィア・フランケンフィールドさんが、同志の支えや池田先生の指針を胸に多くの苦闘を乗り越え、子どもたちの心の病に寄り添う仕事に従事しながら、さらなる夢に向かって生きる喜びを語った。
会場の雰囲気が最高潮に達したのは、同国青年部の歌「正義の師子の誓い」の大合唱だ。
世界は目覚め
沈黙を打ち破る
大地は割れ
正義は湧き起こる
鉄鎖を解き放つため
我らは師子と立つ
自身にそなわる無限の可能性を信じ、断じて「生命の世紀」を切り開こう――平和を願う青年たちの歌声が場内に響き渡った。
大会後、女子部の友が語っていた。
「参加者全員が前進できた、大勝利の大会となりました。これからが、私たちの本当の戦いです。池田先生の弟子として、青年の連帯をさらに大きく、強くしていきます!」