法悟空 内田健一郎 画 (6440)
第一回チリSGI総会のスピーチで山本伸一は、チリの各地で活動に励む同志の労苦を思いながら、「逆境に負けずに頑張り抜いてこられた皆様には、アンデスの山並みのごとく、限りなく功徳が積まれていくことは絶対に間違いない」と賞讃した。
伸一は、さらに、このチリで、海外訪問は五十カ国・地域となったことを伝えた。
三十三年前、富士の高嶺を仰ぎつつ、世界平和への旅を開始して以来、五大州を駆け巡ってきた。そして、日本とは地球のほぼ反対側にあり、“南米の富士”(オソルノ山)がそびえるチリを訪れたのである。
伸一は、烈々たる気迫で呼びかけた。
「戸田先生は、さぞかし喜んでくださっているにちがいない。しかし、いよいよ、これからが本番です。常に皆様を胸中に描き、日々、共に行動している思いで、全世界を、楽しく朗らかに、駆け巡ってまいりたい!」
さらに、「賢きを人と云いはかなきを畜といふ」(御書一一七四ページ)の御文を拝し、賢明な振る舞いの大切さを強調。広宣流布を展望し、広く開かれた心で、メンバーではない方々にも、よく気を配り、互いに尊敬し合い、友情を大切にしながら、仲良く交流を深めていくのが、私どもの信仰であると語った。
「信心即生活」であり、「仏法即社会」である。その教えが示すように、仏法は開かれた宗教であり、決して、学会と社会との間に壁などつくってはならないことを、伸一は訴えておきたかったのである。
そして、結びに、「一人も残らず、大満足、大勝利、大福運の人生を!」と呼びかけた。
総会に続いて行われた「創価家族の集い」では、子どもたちが、大きな石像遺物モアイのあるイースター島の踊り「サウサウ」を披露すれば、鼓笛隊が「春が来た」を演奏。また、男女青年部は、民族舞踊「クエカ」を力の限り踊った。
チリにあっても、広布の開拓者である父や母の心を受け継ぎ、若き世代がたくましく育っていた。希望があり、輝く未来があった。