名字の言

〈名字の言〉 2017年2月12日

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 「♨」は何のマーク?と聞かれたら、ほとんどの日本人は「温泉」と答える。だが、外国人に聞くと「温かい食べ物」などと返ってくるそうだ▼街中にあるトイレや非常口、車いすなどの案内用のマークを「ピクトグラム」という。日本では前回の東京五輪で生まれたものだが、経産省は2020年の五輪に向け、一部のピクトグラムを外国人にも分かりやすいものに変更するなど、検討を進めている▼一方、同じ東京五輪を目指して進む国家的プロジェクトが自動翻訳技術だ。AI(人工知能)の進化によって実用化は間近で、2020年には、これによる翻訳アプリが“おもてなし”の主役になるかもしれない▼テクノロジーや創意工夫によって、「物のグローバル化」から「人のグローバル化」への条件は急速に整いつつある。だがそれが即、平和につながるわけではない。逆に自国優先主義、排外主義の動きが世界各地で勢いを増しつつある情勢だ▼創価教育の父・牧口常三郎先生は、既に20世紀の初頭、「郷民」「国民」「世界民」の三つの自覚を併せ持つ必要性を訴えた。そうした意識変革を促す、広い意味での「教育」が、最も確実な国際理解への価値創造である。創価の平和・文化・教育運動の意義をかみしめたい。(灯)