名字の言

〈名字の言〉 2018年7月6日  本年で年間10兆円規模に達すると予測される通信販売市場。

 本年で年間10兆円規模に達すると予測される通信販売市場。私たち消費者の生活スタイルも大きく変わりつつある▼米国のネット通販大手のアマゾン。世界有数の企業に成長したが、社内では“ライバル企業に勝て”とか“市場シェアを奪え”とは決して言わないそうだ。それよりも、消費者のニーズをつかむため、「失敗するなら早く」との言葉がよく使われるという(NHK・NEWSWEB)▼同社は実物の商品だけでなく、電子書籍や音楽・動画の配信、AIスピーカーなど幅広く事業を展開するが、実は失敗も多い。自前のスマートフォンやホテルのネット予約など、いかに規模が大きくても、不振であれば速やかに撤退した。「失敗するなら早く」との言葉には“躊躇するより挑戦を”との気概が感じられる。同社の元幹部は「競合他社に勝つことが目的なのではない。消費者サービスの追求こそが創業の理念」と語った▼“他者との競争”は一時の動機付けにはなるが、いったん相手に勝ってしまえば意欲を失うことにもなりかねない。一方で、自分なりの目的観を持つ人は挑戦と変革を繰り返しつつ、新たな地平を開くことができる▼自立した生き方の人は強い。そして「強さ」とは他人に勝つことではなく、失敗を恐れない勇気のことである。(朋)

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