テレビ番組「おかあさんといっしょ」で「うたのおにいさん」を務めた横山だいすけさん。自身のミュージカルの舞台では「子どもの泣き声も音楽のひとつとして受け止めてもらいたい」と語る(「灯台」4月号)。子どもも親も楽しんでほしい――そんな気持ちが伝わってくる▼池田先生が中米・コスタリカで“核の脅威展”の開幕式に出席した時のこと。先生のスピーチが始まっても、子どもたちの声が会場に響いていた。併設された子ども博物館とは天井の仕切りがなく、音が筒抜けだった▼騒がしさに困惑も広がる中、先生は笑顔で場内を見渡し、語った。「にぎやかな、活気に満ちた、この声こそ、姿こそ『平和』そのものです。ここにこそ、原爆を抑える力があります! 希望があります!」。今も関係者の記憶に強く残るエピソードである▼状況は変わらなくても、皆の受け止め方が変われば、場の空気は一変する。知恵や示唆に満ちた一言が人々の心を変える▼学会の庭でも子どもたちはありのまま。会合中、時に元気な声が飛び交うこともあろう。大人たちはマナーをわきまえつつ、“わが地域に頼もしい後継者がいる証拠”と捉え、声を掛け合いたい。そうした温かさが子どもの成長につながり、子育て世代に安心を広げていく。(値)