名字の言

〈名字の言〉 2018年4月1日

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韓国のキム・ヨナ、スペインのハビエル・フェルナンデス、日本の羽生結弦。いずれも、ブライアン・オーサー氏が指導したフィギュアスケート界を代表する選手たちだ。氏の指導法に世界が注目している▼「どうしたら選手に金メダルを獲らせることができるのか」という問いに、氏は「自分に何か特別なスキルがあるからとか、そんなふうに思ってはいません」と。ただ、選手の性格や技術に合う綿密な計画を練り、メンタルを調整し、共に高みを目指す指導を貫いているという▼“ブライアンはいつも僕に寄り添い、何を考えているのか、何をしたいのかを察しようとしてくれた”と羽生選手。その中で氏は、羽生選手の長所・短所を的確につかんでいた(『チーム・ブライアン』講談社)。画一的な指導で済ませるのでなく、選手と“同じ目線”に立って、それぞれの勝利への確かな道筋を示す。育てる側が骨を折り、心を砕かずして人は育たない▼私たちの学会活動に置き換えれば、同志の中に飛び込み、一人一人の話にじっくりと耳を傾けることだろう。さまざまな思いに寄り添いつつ、一歩前進の目標を定め、共に“勝利”へ進むことだ▼あす2日から「励まし週間」。わが地域に次代を担う“人材の花”を爛漫と咲かせよう。(差)