タクシーに乗った際、料金メーターの脇に「きょうは○○の日」と書かれたカードを見つけた。運転手に尋ねると、勤務する日の記念日を一つ選んで掲示しているとのこと▼客と会話するきっかけづくりのアイデアだという。「11月は『いい○○の日』が多かったので話も弾みました。記念日は毎年巡ってくるので続けていきます」と語っていた▼誰もが持つ記念日――それは「誕生日」。ある地区では座談会の開催月に誕生日を迎える友が信仰体験を語る企画を続けている。ある月の座談会で、これまで学会活動に消極的だった女性部員が初参加した▼明日が誕生日だという彼女は同志に促され、ぽつりぽつりと話しだした。「私は生まれた時、産声がなかったそうです」と言うと、涙で声を詰まらせた。少しの間があり、彼女は続けた。その時、分娩台の母は必死に胸中で唱題したこと。後に何とか蘇生したこと。おかげで今の自分があること……。そして、彼女は言った。「私、生まれ変わったつもりで信心を頑張ります」▼池田先生は「これまでの歴史も、記念日も、すべて現在の力へと変えていってこそ、意味をもつ」と。現当二世の信心に励む友にとって、記念日は、人生勝利の飛躍台でもある。(城)