【御書本文】
我等一切衆生螻蟻もんもう等に至るまでみな無始無終の色心なり、衆生に於て有始有終と思ふは外道の僻見なり汝外道に同ず如何と云う可きなり(諸宗問答抄p382)
【通解】
われら生きとし生ける一切のものは、ケラ、アリ、力、アブなどにいたるまで、皆、無始無終の生命である。衆生の場合は、有始有終であると思うのは外道の僻見である。汝は外道に同じなのか、というべきである。
【先生の指導から】
大聖人は、ずいぶん、細かなことまで仰せになる─そう思う人もいるかもしれない。これは当時の真言宗に対する破折である。騎慢な彼らが、”自分たちが仏と仰ぐ大日如来は、無始無終なので、釈尊より、はるかに勝れている”と言い立てたなら、こう言い返しなさいと示された御文である。
そもそも生命は、虫にいたるまで、皆、等しく無始無終であり、永遠だ。それを否定するのは、仏法に反する外道の教えだ。お前は外道と同じなのか─と。大聖人の生命観は平等であり、大きい。
ともあれ、何か曲がったことを言われたら、ただちに言い返す。たたみかけるような反撃の切れ味の鋭さ。この破折の智慧と力を、青年部は正義の闘争のなかで磨き、体得していただきたい。