名字の言

〈名字の言〉 2018年8月15日  東北や信越など、冬に豪雪に見舞われる地域では、成人式を1月ではなく、夏に行う市町村が珍しくない。

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東北や信越など、冬に豪雪に見舞われる地域では、成人式を1月ではなく、夏に行う市町村が珍しくない。とりわけ、帰省に合わせ、旧盆の8月15日に開催するところが多い▼成人式の始まりは、1946年(昭和21年)に現在の埼玉県蕨市で開かれた第1回青年祭にあるといわれる。終戦直後の暗い世情にあって、未来ある若者を励ますための企画だったという。次代を担う人たちが希望を持てなければ、明るく平和な未来もないということだろう。その歴史から考えると、「8月15日」に成人式が開催されるのは故なきことではない▼広布史をひもとくと、50年前の8月15日には、未来部の機関紙「未来ジャーナル」の前身に当たる「鳳雛ジャーナル」が創刊されている。池田先生が広布後継の友に、平和の世紀を開く使命を託すという、深い意味があったように思えてならない▼先生は「平和は、他人のいのちを大切にすること。希望は、自分のいのちを大切にすること」と述べている。そして、自他共の“いのちを大切にすること”こそ、「人間にとって一番に大切な一点」と強調する▼平和や希望は、どこか遠くにあるわけではない。私たちの身近に、いや、自分自身の心から始まる。その出発点を確かめる「8・15」としたい。(代)