法悟空 内田健一郎 画 (6368)
山本伸一は、広宣流布に駆ける全世界の尊き同志を励まし、活動の指針、人生の指針を示すためにも、詩を贈り続けた。
一九八一年(昭和五十六年)のヨーロッパ、北米訪問の折に、フランス青年部、アメリカ青年部に、また、大分・熊本等の指導では全青年部に「青年よ 二十一世紀の広布の山を登れ」を贈ったが、彼は、ますます力をこめて、長編詩の作詩を重ねた。
たとえば、八七年(同六十二年)だけを見ても、「世紀の太陽よ昇れ」(アメリカ)、「パナマの国の花」(パナマ)、「悠遠なるアマゾンの流れ」(ブラジル)、「カリブの偉大な太陽」(ドミニカ共和国)、「文化の花 生命の城」(フランス)、「新たなるルネサンスの鐘」(イタリア)、「七つの海へ 人間の世紀へ」(イギリス)、「ライン河に響く平和の交響曲」(ドイツ)、「ナイアガラにかかる虹」(カナダ)が作られている。
また、この年は、日本の同志に対しても、「幸の風 中部の空」(中部)、「青き天地 四国讃歌」(四国)の詩を贈り、翌年には「平和のドーム 凱旋の歌声」(広島)をはじめ、北陸、沖縄、東北と続き、さらに、全方面、県・区へと広がっていくのである。
カナダの同志への詩には次のようにある。
「『法自ら弘まらず
人・法を弘むる故に
人法ともに尊し』と
君たちよ あなたたちよ
なればこそ
徹して 人格を磨きゆけ
信心は 即生活
信心は 即人格
信心強き人とは
すべての人を包み慈しみゆく
円融にして円満なる人格の人と知ろう
その輝きありてこそ
法の輪は幾重にも広がりゆく」
伸一は、詩を通して、人間の道を、信仰のあるべき姿を、進むべき目標を示し、希望を、勇気を発信し続けていったのである。