【御書本文】
仏になる道は必ず身命をすつるほどの事ありてこそ仏にはなり候らめとをしはからる、既に経文のごとく悪口罵詈刀杖瓦礫数数見擯出と説かれてかかるめに値い候こそ法華経をよむにて候らめと、いよいよ信心もおこり後生もたのもしく候、死して候はば必ず各各をもたすけたてまつるべし(佐渡御勘気抄p891)
【通解】
仏になる道は、かならず命を捨てるほどのことがあってこそ仏になるであろう、と思われる。すでに法華経の経文に「この経を弘める者は悪口され、ののしられ、刀で斬られ、杖で打たれ、瓦や小石を投げられ、たびたび所を追われる」と説かれている通りの難にあってきたことこそ法華経を身読したことになると、いよいよ信心も起こり、後生もたのもしく思われる。死んでいったとしても、かならず一人一人の弟子を助けてさしあげましょう。
【先生の指導から】
大難のなか、ご自身の波瀾万丈の人生を悠然と振り返られての大確信であられる。
さらに、大聖人は、妙法を弘めたゆえに難を受けたことを「幸の中の幸」これ以上の幸福はないとまで言われている。
“難は、法華経の行者にとって、最高の誉れなり!”この御本仏の魂の叫びを、どうか皆さまも、きょう、深くわが胸に刻んでいただきたいのである。