名字の言

〈名字の言〉 2017年2月19日

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漫画「サザエさん」の父・磯野波平は何歳か?――正解は54歳。意外に若い。ただ連載が開始された1946年(昭和21年)ごろの男性平均寿命が50・06歳だったことを考えると、波平も“高齢者”として描かれたことが分かる▼現在、高齢者の定義は65歳以上。だが本年1月、75歳以上に見直すよう日本老年学会が提言した(65~74歳は準高齢者)。体力・生活機能などを科学的に検証した結果、以前より「若返り」が認められたという▼94歳になる広島の婦人部員は、家庭の貧困、夫との死別、大動脈瘤の大病などを乗り越え、広布に生きてきた。1人暮らしになってからも、多くの友に弘教。1月7日には同じ県営住宅に住む83歳の壮年を入会に導いた。“池田先生に勝利の報告がしたい”と誓願勤行会に行くため、新幹線に乗った。到着した東京・信濃町で、青空を見上げて思ったという。「私は世界一の幸せ者だ」▼体は確実に老いるが、心まで老いる必要はない。「高齢者」といっても、社会が決めた物差しの一つにすぎない。「さあ師と共に!」との決意に立てば、心は若々しい青年に変わる▼「年を重ねる」とは、見方を変えれば「熟成」ということでもある。信仰で磨かれた人間性の輝きは、地域を照らす希望の灯台となる。(子)