新しい人を伸ばす。
その鍵は、リーダーの思いやり、
励まし、そして面倒を見ていく、
この三つにあるといえよう。
仏法の根本は、慈悲の精神である。
「あの人は、本気になって、
自分のことを心配してくれた」
「大事にしてくれた」――
だから心に熱いものが込み上げる。
生きる力がわいてくる。
あらゆる壁を越え、
魂が魂を揺り動かす。
それが社会を根底から変えていく。
フレッシュな息吹は、
組織に生き生きとした
活力を与える。
勝利の原因をつくってくれる。
先輩たちは、この新しい息吹を、
心から大事にしていくのだ。
新しい人に学んでいくのだ。
新しい人と共に
勇猛精進していくのだ。
「これまで」に
安住してはならない。
「これから」を切り開く、
清新なる決意に立つことである。
まず一人と「会う」ことだ。
「語る」ことだ。
そして「一緒に行動する」のだ。
「少子化」の時代であるからこそ、
むしろ一人の青年を大事にできる。
さらに今度は、その一人から、
次の新しい青年を呼んでいくのだ。
そして「自分以上の人材」を
澎湃と育て上げるのだ。
まず自分自身が変わることだ。
師弟の正義を叫びに叫べば、
その一点からすべてが変わる。
日々、自分が変わり、
周囲をも変えていくことができる。
さあ、新しい時代を開こう!
新しい人材を見つけよう!
断固勝って、
正義の勝ち鬨を、
天高く轟かせてくれ給え!
どこまでも続く茶畑。柔らかな陽光を浴び、一枚一枚の葉が青々と輝いていた――。1996年(平成8年)1月、池田大作先生が埼玉・入間市を訪れた折、シャッターを切った。
5月は新茶の季節。埼玉出身で、日本初の女性農学博士の辻村みちよ氏は、緑茶から渋味成分であるカテキンの分離抽出に、世界で初めて成功した。
彼女は後進の育成にも尽力。若者に向け、自分の才能を「掘り出して磨いて、その光をも添えて真実を見、真剣にクリスタル(結晶)を育てて行っていただきたい」との言葉を残した。
さあ、自他共の無限の可能性を信じて、新しい“人材の芽”に励ましの光を送ろう。