法悟空 内田健一郎 画 (6398)
十一月八日、会長の秋月英介らは、宗門から「創価学会解散勧告書」が送付されてきたことにともない、記者会見を行った。
解散勧告書の内容は全く無意味なものであることを述べるとともに、宗門が、日蓮大聖人の仏法の教義と精神から大きく逸脱している事実を話した。
また、宗門には、根深い信徒蔑視の体質があり、対話を拒否してきたこと、狭い枠の中でしかものを見ず、ドイツ語での「歓喜の歌」の合唱についても、クレームをつけてきたことなどを述べた。そして、現在、学会が行おうとしているのは、そうした偏狭な権威主義を覚醒させる運動であり、大聖人の仏法が世界宗教として広まっているなかでの宗教改革であると訴えた。
さらに、全国の会員たちの怒りは激しく、自分たちで、法主の退座を要求する署名を始めている状況にあることを伝えた。
葬儀や塔婆供養等を利用した貪欲な金儲け主義、腐敗・堕落した遊興等の実態。誠実に尽くす学会員を隷属させ、支配しようと、衣の権威をかざして、「謗法」「地獄へ堕ちる」などと、繰り返された脅し――同志は、“こんなことが許されていいわけがない。大聖人の仏法の正義が踏みにじられていく。その醜態は、中世の悪徳聖職者さながらではないか!”との思いを深くしてきた。
そして、“なんのための宗教か”“誰のための教えなのか”と声をあげ始めたのである。
山本伸一は、一貫して「御本尊という根本に還れ!」「日蓮大聖人の御精神に還れ!」「御書という原典に還れ!」と、誤りなき信心の軌道を語り示してきた。
同志は、宗門の強権主義、権威主義が露骨になるなかで、大聖人の根本精神を復興させ、人間のための宗教革命を断行して、世界広布へ前進していかねばならないとの自覚を深くしていった。その目覚めた民衆の力が、新しき改革の波となり、大聖人の御精神に立ち返って、これまでの葬儀や戒名等への見直しも始まったのである。