名字の言

〈名字の言〉 2018年4月26日  本紙で「海の生きものたち」を連載してきた水中写真家・中村征夫さんの作品は、

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本紙で「海の生きものたち」を連載してきた水中写真家・中村征夫さんの作品は、生物を被写体にしたものがほとんどだ▼その点について尋ねると、「私が撮りたいのは、生きものたちの“命の輝き”であり“命のはかなさ”や“たくましさ”なのです」との答えが返ってきた▼中村さんは「必要であれば、ヘドロの中にも潜りますよ」と言う。実際、東京湾での水中撮影を自身のライフワークとしてきた。撮影された写真からは、水質の汚濁など困難な環境をものともせず、たくましく生き抜く生命の底力が伝わってくる▼以前、本紙の読者の方からお手紙を頂いた。そこには「病気を乗り越えた体験ももちろん素晴らしいですが、今なお病気と闘いながら奮闘する同志の姿にも大きな勇気をもらいました」との感想がつづられていた。「生老病死」は、どんな人間であれ、絶対に避けることのできない根源的な苦悩である。日蓮仏法は、祈る中でそうした苦しみや悩みと向き合い、乗り越えていく人間をつくり上げる▼池田先生は、「『生きる』とは、どんなことがあっても、前へ前へ戦い進んでいくことだ」「負けないことが勝利です」と。倒れても、何度でも起き上がる。常に前進し、挑み続ける。その姿は人間として気高く、美しい。(鷹)