【御書本文】
主人の曰く独り此の事を愁いて胸臆に憤ぴす(立正安国論p17 n25)
※「ぴ」は、りっしんべんに「非」
【通解】
主人がいう。
私は一人このことを憂慮して胸中で憤ってもどかしいと思いをしていた。
【先生の指導から】
「憤」は噴き出すような憤り、「ぴ」は言葉に表せない憤りである。
いかにすれば、民衆を幸福にできるのか。安穏の社会を築けるのか─大慈悲に発する、その同苦の結論が、「正を立て国を安んずる」道であった。
この「立正安国」の精神の根底は、万人に尊極の仏性を見る、絶対の「生命尊厳」にある。だからこそ、我らは、尊き生命を軽んずる権力の魔性とは、断固として戦う。
震災で救助を求める人びとを無視し、門を閉ざして排除するような、冷酷無惨な邪宗門とも、断じて戦う。苦しんでいる人を助けずにはいられない──大聖人の魂を受け継ぐ創価学会には、「同苦」の血脈が流れ通っている。人と人を「希望」と「信頼」で、深く固く結び合っていくのだ。