本日の御書

本日の御書 若し仏此の地獄の苦を具に説かせ給はば人聴いて血をはいて死すべき故にくわしく仏説き給はずとみへたり(顕謗法抄p447)

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【御書本文】
若し仏此の地獄の苦を具に説かせ給はば人聴いて血をはいて死すべき故にくわしく仏説き給はずとみへたり(顕謗法抄p447)

【通解】
もし仏がこの地獄の苦しみをつぶさに説かれたならば、人はこれを聞いて血をはいて死ぬだろうから、仏はくわしく説かれなかったと思われる。

【先生の指導から】
日蓮大聖人は、破和合僧などの五逆罪や、正法誹謗の者が堕ちる「無間地獄」の苦しみは、くわしく話せば、聞いただけで血を吐いて死んでしまうほどのすさまじさであると記しておられる。
(中略)
仏法の生命観に照らせば、三世にわたる因果律は厳然である。
キリスト教を根底にした『神曲』の世界でも、権力者の悪行は、罪科帳に、すべて克明に記入され、一つ一つ断罪されていく。
そして、地獄のもっともどん底に堕ちたのは、「裏切り者」である。
彼らは、全身を氷漬けにされて、顔だけ、氷から突きだして、永劫に震え続けている。
地上で、まだ生きているにもかかわらず、すでに魂は地獄にあって罰せられている者もいる。
「裏切り」によって、その人間は魂を悪魔に売り渡してしまったからである。地上の肉体もまた、死ぬまで悪魔に支配されるのである。
ともあれ、正義に背く裏切り者、反逆者が、一切の災いの根源としてもっとも厳しい呵責を受ける。これは、洋の東西を問わない、普遍的な法則といってよいだろう。