名字の言

〈名字の言〉 2017年2月1日

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英語の「spot」には「場所・現場」のほか、「見つける」等の意味がある。机上で終わらせず実際の場所に立てば、新しい発見があるものだ▼長崎のテーマパーク・ハウステンボスの澤田秀雄社長は、現場第一の人。7年前、18年間の赤字が続く同社の再建を託されるも、冬季の集客率の低さに悩まされた。打開策を探そうと、園内をくまなく歩いて回った▼日暮れが早く、花も咲きづらい。その中で思い付く。「暗いなら明るく、花が咲かないなら“光の花”を」と。多数のLEDで、世界最大級のイルミネーションを考案。日が短い分、華やかな演出を長く観賞してもらえると発想を変えた。その結果、冬季に多くの客を呼び込むことに成功。創業から初めて経営が黒字に転じた▼いかなる分野においても「現場」に発展の鍵がある。学会もまた、リーダーが現場に身を置き、考え、行動することを重視してきた。65年前の「二月闘争」では、池田先生は組織の最小単位の「組(現在のブロック)」に焦点を当て、自身は同志の家を歩きに歩いた▼打ち合わせや会合は大切だが、友の元へ足を運び、耳を傾ける労を惜しむまい。そこに人間革命のドラマがあり、変革への知恵があるからだ。寒風に胸張り、最前線へ飛び出そう。(剣)