名字の言

〈名字の言〉 2018年5月31日  民族音楽学者・小泉文夫氏に関する展示が、民音音楽博物館・西日本館で好評を博している。

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 民族音楽学者・小泉文夫氏に関する展示が、民音音楽博物館・西日本館で好評を博している。世界50カ国・地域で調査・研究を重ねた氏。その蓄積から導かれる“音楽の力”は、没後35年の今も人々を引き付ける▼氏が北極圏のイヌイットを調査した時のこと。捕鯨で生計を立てる集団は、カリブーという鹿を捕獲して生活する集団に比べ、音楽的センスが格段に優れていることに気付いた▼カリブーの狩猟は基本的に一人で行うのに対し、捕鯨は大勢の協力を必要とする。仲間と獲物に襲い掛かるタイミングを合わせるため、日頃からリズム感を培う音楽文化が発達したという。彼らは生きるため、家族を養うために、歌を歌ったのである(『人はなぜ歌をうたうか』学習研究社)▼歌には人の心を一つにする力がある。学会の歴史も歌と共にあった。池田先生は“偉大な哲学の実践は、民衆の息吹となり、躍動となって、必ず偉大なる音楽とあらわれ、その民族の大いなる前進のエネルギーになる”と。40年前、第1次宗門事件の渦中の1978年(昭和53年)には30曲もの学会歌が生まれた。師弟共戦の魂は、今も同志の心を鼓舞する▼広布への情熱、同志を守る慈愛、邪悪と戦う正義――誓いみなぎる我らの歌を高らかに歌い、前進しよう。(湧)