


会員の「困った」に対し、具体的に手を打てるかどうか。ここに、幹部としての存在意義が問われてしまう。

「たとえ10億人が信心したって、君自身の人間革命がなかったら何の意味もない。主役はあくまで君。君のための創価学会なんだよ」

歓喜する新会員の心には、無限の可能性を開く力がある。喜びに溢れた友の一言は、百万言の理論に勝り、人の心を揺さぶっていくものだ。

信心に巡り会い、広布の中で鍛えてきた力強い生命と、元々弱いくせのある生命との共存。戦っている時は、後者は陰をひそめているが、いつも出るスキをうかがっている。

会員がかかえる問題は、つねに具体的で現実的な答えを必要としている。いくら抽象的な指導をしても、それでは問題の解決とはならない。

だが、これを生涯実践しぬくことによって、自己の生命の基調を仏界にしていくことができる。千里の道も一歩よりで、刹那成道、即身成仏の瞬間瞬間の積み重ねによって、汝自身の生涯を貫く基調として仏界を確立しきっていくことが、一生成仏という原理になる。

広宣流布へ祈り戦う中で仏の生命力が滾々と脈打ってくる。題目の師子吼で病魔も退散させ、「更賜寿命」の実証を示していくのだ。

信心の深さ、強さ、不惜身命の実践によって、御本尊の功徳は、無量に涌現する。
