【御書本文】
かかる悪所にゆけば王位将軍も物ならず獄卒の呵責にあへる姿は猿をまはすに異ならず、此の時は争か名聞名利我慢偏執有るべきや(新池御書p1439)
【通解】
死後の地獄等という苦悩の世界に行ったならば、王の位も、将軍の位も、何の役にも立たない。獄卒の責めにあう姿は、猿回しに回される猿と変わらない。こうなった時は、どうして名聞名利や我慢偏執の心でいられようか。
【先生の指導から】
いかに権威・権勢を誇っていても、死後の世界では、通用しない。すべては、自分が「いかに生きたか」で決まるのだ。みずからの行いの報いは、すべてみずからが受けなければならない。この厳しき「因果の理法」を前にした時、人間は、自身の生き方を正さないではいられまい。