【御書本文】
一に父母に孝あれとはたとひ親はものに覚えずとも悪さまなる事を云うとも聊かも腹も立てず誤る顔を見せず親の云う事に一分も違へず・親によき物を与へんと思いてせめてする事なくば一日に二三度えみて向へとなり(上野殿御消息p1527 n1850)
【通解】
第一に父母に孝行であれということは、たとえ親がものの道理をわきまえていなくても、また、ひどいことを言うことがあっても、少しも腹を立てたり、気分を悪くした顔を見せることもなく、親の言うことに一分も逆らわないことです。親に良いものを与えようと思いながら、何もできない時には、一日に二、三度は、笑顔を見せて、親に向かってあげなさい、ということです
【先生の指導から】
帰国した時も、「ただ今、帰りました。お父さん、お母さんのおかげで、すばらしい経験と勉強をさせていただきました。今はご恩は返せませんが、将来はきっと私が世界旅行にもご招待させていただきます」─とでも、たとえウソでもいいから(爆笑)、ていねいに言ってあげれば、「ああ、さすがはうちの娘だ」(笑い)、「アメリカにやったかいがあった」と涙ぐんで(笑い)、喜ばれるにちがいない。
だますということではなく(爆笑)、口のきき方も、思いやりの一つである。