御本尊の前で勤行するときは、日蓮大聖人の御前にいると同じことなのです。かりにも、だらしない態度であってはならん。居眠りしたり、欠伸をしたりするような勤行では、決してなりませぬ。
私たち凡夫の、さまざまな日常の生活のなかで、もつとも厳粛で、またもつとも崇高な仏界の時が、この勤行のときです。御本仏日蓮大聖人様の御前で居眠りや欠伸ができるもこか、よく考ええてもらいたい。
そうかと言って、形式のみにとらわれたり、コチコチになれというのではない。あくまで無作でなければならんでしょう。御本尊様は無作三身如来で、主、師、親の三徳を備えていらっしゃる。嬉しければ、うれしいでいいし、辛ければ辛いまま、そのままの姿で、純真に、真剣にご祈念申しあげればよいのです。心豊かに、朗々と唱題することです。純真無垢な勤行が、御本尊様に通じないわけがない。